環境や条件に応じたシャフト

強度や耐食性・耐摩耗性の向上など環境や条件に応じた素材や表面処理の選択が可能です

高強度なシャフト

高荷重がかかる車軸や高速回転するタービン軸などは強度が必要な為、SNC(ニッケルクロム鋼)、SCM(クロムモリブデン鋼)、SCr(クロム鋼)などの合金鋼に熱処理をすることにより、高強度になります。SCM415~421.SNCM220~815は浸炭をして、強力軸として使用されています。用途により、部分的に強度が必要な時は高周波熱処理で局部的に熱処理を行います。また熱処理を行うと硬くなる為、粘りが必要な場合は表面硬化法で表面だけ熱処理を行い、内部は粘りのある状態にして衝撃に対する抵抗を大きくする方法もあります。

耐磨耗性のあるシャフト

物がシャフト上をスライドする用途にはSUJ2の様な軸受け材料に熱処理をし、よく使用されます。また硬質クロムや溶射などのコーティングにより、耐磨耗性をUPさせる方法もあります。この場合ですと再コーティングにより、リペアが可能であり、経済的です。

耐食性のあるシャフト

耐食性が良い材料としてSUS316がよく使用されます。
しかし耐磨耗性がよくない為(HV200以下)、両方の特性を必要とする場合はSUS420J2がよく使用されます。
(HV500~700 耐食性はSUS316よりも劣ります。)

軽量なシャフト

軽量化には一般的に中空軸(パイプ)がよく使用されます。
同じ材質で同じ動力を伝達するにあたり、中実軸より少し大きな径の軸を使えばよく、軽量化につながります。しかしながら材料費がかるので、検討が必要です。